短期滞在ビザ(観光・商用)について

1. 概要

短期滞在ビザは、日本に観光、保養、スポーツ、親族・知人訪問、見学、講習・会合への参加、業務連絡、商談、契約調印、市場調査、宣伝、業務研修などの目的で短期間(90日または15日)滞在する外国人に付与される在留資格です。日本と相手国との間の取決めに基づき、査証(ビザ)免除対象国の国民・地域住民は、この資格での短期滞在に査証を必要としませんが、それ以外の国の方は、日本への入国前に在外公館で短期滞在ビザの取得が必要です。本記事では、短期滞在ビザの申請から入国までの流れと注意点について説明します。

2. 適用対象・シナリオ

この手続きは、日本に短期間滞在する予定で、かつ査証免除措置の対象外となる国籍・地域の方に適用されます。具体的には以下のような目的での滞在が想定されます。

  • 観光・保養: 観光旅行、温泉保養など。
  • 親族・知人訪問: 在日する親族や知人を訪問する。
  • 会議・行事への参加: 国際会議、セミナー、見本市、結婚式への参加。
  • 業務目的: 商談、契約調印、市場調査、短期の業務研修、宣伝活動など(報酬を伴う活動や就労は不可)。
  • その他: スポーツ・文化活動への参加(プロとしての活動を除く)、短期の講習受講など。

注意: 査証免除措置の対象国・地域かどうかは、外務省のウェブサイトでご確認ください。対象国であれば、パスポートの残存有効期間等の条件を満たせば、ビザなしで短期滞在者として入国できます。

3. 核心的な結論

  • 短期滞在ビザは、観光や商用など報酬を得ない活動を目的とする短期滞在に必要な査証です。
  • 申請は、原則として**申請者が居住する国・地域を管轄する日本の在外公館(大使館・総領事館)**で行います。
  • ビザの発給を受けたからといって必ず日本に入国できるわけではなく、入国時に出入国在留管理官による上陸審査があり、そこで短期滞在者としての入国条件への適合性が判断されます。
  • 短期滞在ビザで許可される活動は限られており、就労や収入を伴う事業の運営は認められません。活動目的が変更された場合は、在留資格の変更許可申請が必要です。
  • ビザの有効期間、審査に要する日数、必要書類は、申請人の国籍や申請地によって異なるため、事前に管轄の在外公館に確認することが不可欠です。

4. 手続き・操作手順

ステップ1: 準備

  1. 管轄在外公館の確認: 申請人の居住地を管轄する日本の大使館または総領事館を確認します。
  2. 必要書類の確認と準備: 在外公館のウェブサイトで最新の必要書類を確認し、準備します。一般的に以下の書類が必要です。
    • 査証申請書: 在外公館所定の用紙。オンライン申請を導入している国・地域もあります。
    • 写真: 規定サイズ(縦45mm×横35mm)の写真。
    • 有効なパスポート
    • 滞在予定表: 日本での日程・行動予定。
    • 招聘理由書(招聘者がいる場合): 日本の関係者(企業、団体、知人等)が作成。
    • 身元保証書(招聘者がいる場合): 日本の保証人が作成。
    • 招聘機関の概要説明書(商用目的などで招聘機関がある場合)。
    • 申請人の職務内容等を証明する書類(在職証明書など)。
    • 申請人の経済能力を証明する書類(預金残高証明書など)。
    • 往復の航空券の予約証明
    • その他、在外公館が個別に求める書類

ステップ2: 申請・提出

  1. 申請: 必要書類を揃え、原則として申請人本人が管轄在外公館に赴き、申請を行います。郵送申請を受け付けていない在外公館がほとんどです。事前予約が必要な場合もあります。
  2. 申請手数料の支払い: 査証発給手数料が必要な場合があります。金額は国によって異なりますので、在外公館で確認してください。

ステップ3: 審査・確認

  1. 審査: 在外公館で申請内容の審査が行われます。審査期間は申請地や個別の事情により異なります(通常、数日から1週間程度。詳細な審査が必要な場合はさらに時間を要します)。
  2. 結果の受領: 審査結果は、在外公館からパスポートを受け取る際に通知されます。ビザが発給された場合はパスポートに査証シールが貼付されます。不発給の場合は理由は通知されません。
  3. 日本への入国: ビザ発給後、記載された有効期間内に日本へ入国します。空港や港で出入国在留管理官による上陸審査を受け、「短期滞在」の在留資格と、通常「90日」、「30日」または「15日」などの在留期間が決定され、パスポートに上陸許可の証印が押されます。

5. よくある質問(FAQ)

Q1: 短期滞在ビザでアルバイトはできますか? A1: できません。短期滞在の在留資格では、収入を伴う事業を運営する活動や報酬を受ける活動は認められていません。違反すると退去強制の対象となる可能性があります。

Q2: ビザの有効期間はどのくらいですか? A2: 査証(ビザ)自体の有効期間(この期間内に入国しなければならない)と、入国審査で付与される在留期間(日本に滞在できる期間)は異なります。査証の有効期間は通常、発給日から3か月間です。実際の滞在可能期間は、入国審査官が個々の申請内容に基づき、「15日」、「30日」または「90日」などを決定します。

Q3: 日本にいる間に、短期滞在から就労ビザなどに変更できますか? A3: 原則として、短期滞在の在留資格から他の在留資格(例:技術・人文知識・国際業務)への変更は認められていません。一度出国し、母国などで改めて該当する在留資格の認定証明書の交付申請や査証申請を行う必要があります。ただし、やむを得ない事情(病気など)による在留資格「特定活動」への変更など、ごく限られた例外があります。

Q4: 短期滞在ビザで何回日本に入国できますか? A4: 通常発給されるのは「有効期間内1回のみ有効」のシングルビザです。ただし、申請人の条件や国籍によっては、有効期間内であれば複数回入国できる「マルチプルビザ」が発給される場合もあります。詳細は在外公館にご確認ください。

Q5: 審査期間中にパスポートは返してもらえますか? A5: 通常、審査中はパスポートをお預かりします。やむを得ずパスポートが必要な場合は、事前に在外公館に相談してください。

Q6: ビザ申請は旅行代理店を通して行えますか? A6: 申請は原則本人が行う必要があります。ただし、家族代理や、申請地によっては指定された旅行代理店が申請を代行できる場合があります。詳細は各在外公館の規定をご確認ください。

6. リスクとコンプライアンス

  • 虚偽の申請: 申請書類に虚偽の記載をしたり、偽造書類を提出したりすると、ビザ不発給となるだけでなく、今後のビザ申請にも悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 在留資格外活動: 短期滞在ビザで許可された活動以外(例:就労)を行うことは、入管法違反(資格外活動)となり、退去強制や将来の日本への入国拒否の原因となります。
  • オーバーステイ: 付与された在留期間を超えて日本に滞在すること(オーバーステイ)は重大な違反です。退去強制され、一定期間日本への再入国ができなくなります。
  • 情報の変更: 申請後、渡航予定や招聘者などに変更が生じた場合は、速やかに在外公館に連絡・相談してください。
  • 免責事項: 本記事は出入国在留管理庁や外務省の公式情報に基づいて作成していますが、法令や手続きは変更されることがあります。実際の申請に際しては、必ず管轄の在外公館または出入国在留管理庁の最新の公式情報を確認してください。

7. 参考と出典

8. 関連トピック

  • 査証免除(ビザ免除): 短期滞在ビザが不要な国・地域と条件について。
  • 在留資格認定証明書: 中長期在留を目的とする場合の事前審査手続き。
  • 上陸審査: 空港・港での入国審査の流れ。
  • 在留期間更新許可申請: 短期滞在の在留期間を延長する手続き(原則として認められない場合が多いが、病気等やむを得ない事情がある場合など)。
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