就労ビザの申請手続き

1. 概要

就労ビザ(在留資格)は、日本で報酬を伴う活動に従事する外国人が取得する必要がある法的な許可です。出入国在留管理庁が管轄し、活動内容に応じて「技術・人文知識・国際業務」、「技能」、「経営・管理」など複数の種類があります。適切な在留資格を取得せずに就労活動を行うことは不法就労となり、処罰の対象となるため、正しい手続きを理解することが極めて重要です。

2. 適用対象・シナリオ

この手続きは、以下のような方が対象となります。

  • 日本国内の企業・団体に雇用され、就労を開始する予定の外国人。
  • 現在、留学ビザ(「留学」在留資格)などで日本に在留しており、卒業後に就労ビザへの変更を希望する方。
  • 現在の就労ビザの有効期限が切れる前に、更新を必要とする方。
  • 日本国外に居住しており、日本の企業からの採用内定を得て、新たに日本に入国・在留して就労を開始する方。

3. 核心的な結論

  • 就労ビザの申請は、原則として日本に在留する申請人本人が行いますが、新規で入国する場合などは、日本側の受け入れ機関(雇用主) が代理人として申請できるケースがあります。
  • 申請には、活動内容と申請人の学歴・職歴が合致していることを証明する詳細な書類が必要です。
  • 審査には一定の期間を要するため、就労開始予定日や在留期限に余裕を持って手続きを開始することが不可欠です。
  • 在留資格が許可されても、必ずしも希望通りの在留期間が付与されるとは限りません。活動内容や申請人の状況により、「5年」、「3年」、「1年」、「6か月」などが決定されます。

4. 手続き・操作手順

ステップ1: 準備

  1. 在留資格の特定: 従事する業務内容に最も適した在留資格を確認します。主な就労系資格は「技術・人文知識・国際業務」、「技能」、「経営・管理」などです。
  2. 必要書類の確認と収集:
    • 申請人側の書類: パスポート、在留カード(日本在住者)、証明写真、申請人の学歴・職歴を証明する文書(卒業証明書、職務経歴書、前職の在職証明書など)。
    • 雇用主側(受け入れ機関)の書類: 雇用契約書(または採用内定通知書)、会社の登記簿謄本、決算書の写し、会社案内、申請人の業務内容を詳細に説明した理由書など。
    • 申請書類の作成: 「在留資格認定証明書交付申請書」(新規入国者向け)または「在留期間更新許可申請書」/「在留資格変更許可申請書」(日本在住者向け)に必要事項を記入します。
    • 手数料: 申請時に必要な収入印紙の金額は、公式情報源で確認してください。

ステップ2: 申請・提出

  • 日本国外から新規で入国する場合: 雇用主などの代理人が、地方出入国在留管理官署に「在留資格認定証明書交付申請」を行います。許可後、証明書を申請人に送付し、申請人は在外公館(日本大使館・領事館)で査証(ビザ)を取得した上で来日します。
  • 日本国内で在留資格の変更・更新を行う場合: 申請人本人が、住居地を管轄する地方出入国在留管理官署に「在留資格変更許可申請」または「在留期間更新許可申請」を提出します。

ステップ3: 審査・確認

  1. 審査: 出入国在留管理庁により、提出書類に基づき審査が行われます。審査期間はケースにより異なります(目安は1~3か月程度)。追加書類の提出を求められる場合があります。
  2. 結果の受領: 申請時に受け取る「受付票」を持参し、結果を受け取ります。許可された場合は、在留カードに新しい在留資格・期間が記載されます(変更・更新の場合)。「在留資格認定証明書」が交付されます(新規入国者の場合)。

5. よくある質問(FAQ)

Q1: アルバイトやパートタイムでも就労ビザは必要ですか? A1: 報酬を得る活動であれば、フルタイム、パートタイムを問わず、原則として該当する就労ビザが必要です。ただし、「留学」や「家族滞在」などの資格では、資格外活動許可を得ることで週28時間以内の就労が可能な場合があります。

Q2: 申請から許可までどれくらい時間がかかりますか? A2: 申請の種類、時期、提出書類の内容などにより大きく異なります。標準処理期間は公表されていますが、混雑状況などにより変動します。余裕を持って申請してください。

Q3: ビザ(査証)と在留資格の違いは何ですか? A3: 「ビザ(査証)」は外国にある日本大使館・領事館が発行する「日本への入国推薦状」です。一方、「在留資格」は日本の出入国在留管理庁が付与する「日本に在留して特定の活動を行うための許可」です。日本で中長期活動するためには、有効な在留資格を持つ必要があります。

Q4: 職種が変わった場合、在留資格を変更する必要はありますか? A4: 現在の在留資格で許可された活動の範囲を超える職種に変わる場合は、「在留資格変更許可申請」が必要です。変更せずに活動すると不法就労となる可能性があります。

Q5: 申請が不許可になった場合、再申請はできますか? A5: できます。不許可理由を解消し、新たな事実や資料を追加して再申請することが可能です。不許可通知には理由が記載されている場合がありますので、よく確認してください。

6. リスクとコンプライアンス

  • 虚偽の書類や事実を申告して申請した場合、在留資格の不許可・取消しのみならず、退去強制事由に該当する可能性があります。
  • 在留資格で認められた範囲を超えて就労活動を行う(資格外活動)ことは違法です。罰則の対象となり、在留資格の取消しや今後の申請への悪影響につながります。
  • 在留期限を過ぎて日本に滞在すること(オーバーステイ)は重大な違反です。速やかに出入国在留管理官署へ相談してください。
  • 本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別具体的な案件については、必ず出入国在留管理庁の公式発表や専門家(行政書士等)にご確認ください。

7. 参考と出典

8. 関連トピック

  • 在留カードの手続き
  • 資格外活動許可の申請
  • 永住権の申請要件
  • 高度人材ポイント制
  • 在留資格取消制度
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