ビザの種類
1. 概要
日本に中長期(3ヶ月を超えて)滞在する外国人は、在留資格(ビザ)を取得する必要があります。在留資格は、外国人が日本で行うことができる活動や身分・地位を定めたもので、活動内容や滞在目的に応じて約30種類が定められています。適切な在留資格を取得・維持することは、日本での合法的な滞在と活動の基盤であり、出入国管理及び難民認定法(入管法)に基づく重要な手続きです。
2. 適用対象・シナリオ
- 日本への新規入国を希望する外国人: 留学、就労、技能実習、家族滞在など、様々な目的で日本に中長期滞在を希望する方。
- 日本国内で在留資格の変更を希望する外国人: 現在の在留資格から別の活動を行うための資格へ変更する方(例:留学から就労へ)。
- 在留期間の更新を必要とする外国人: 現在の在留期間が満了する前に、引き続き日本に滞在するために期間更新許可申請を行う方。
- 永住者や日本人の配偶者など、身分に基づく在留資格を有する方。
3. 核心的な結論
- 在留資格は「活動類型」と「身分・地位類型」に大別され、許可される活動や要件が異なります。
- 就労が認められる資格、認められない資格、条件付きで認められる資格があり、許可された範囲外の活動は原則禁止されています。
- 在留資格ごとに定められた「在留期間」があり、期間満了後も滞在を継続するには「在留期間更新許可申請」が必要です。
- 資格に応じて、扶養家族の「家族滞在」資格での帯同が可能かどうかが決まります。
- 全ての手続きは、申請人の状況や提出書類に基づき、個別に審査されます。
4. 手続き・操作手順
在留資格に関する主な手続きは以下の通りです。手続きの詳細な流れや必要書類は、申請する資格の種類や状況によって大きく異なります。
ステップ1: 準備
- 自身の滞在目的に合った在留資格を確認します。
- 法務省入国管理局の公式ウェブサイトで、該当する在留資格の詳細な説明と必要書類リストを確認します。
- 申請人本人の書類(パスポート、写真等)に加え、申請資格によっては、受け入れ機関(企業、学校等)が作成する関係書類(在職証明書、雇用契約書、入学許可書等)を準備します。
- 申請書類は、日本語で作成するか、日本語訳を添付する必要があります。
ステップ2: 申請・提出
- 日本国外から新規で申請する場合(査証申請): 通常、日本の在外公館(大使館・領事館)で査証(ビザ)の申請を行います。事前に、日本国内の受け入れ機関等が地方出入国在留管理局で「在留資格認定証明書」の交付申請を行い、その証明書を申請人に送付する方法が一般的です。
- 日本国内で申請する場合(在留資格変更、期間更新等): 居住地を管轄する地方出入国在留管理局に出頭し、申請書類を提出します。申請人本人が提出するのが原則ですが、申請資格によっては、弁護士や行政書士等の法定代理人が提出することもできます。
ステップ3: 審査・確認
- 提出された書類に基づき、出入国在留管理局で審査が行われます。
- 審査期間は申請の種類や状況により異なります。公式情報源で目安を確認してください。
- 許可(または不許可)の結果は、申請時に受け取る「受付票」と引き換えに、地方出入国在留管理局で通知されます。郵送による通知の場合もあります。
- 許可された場合は、パスポートに「在留資格」と「在留期間」が記載された「在留カード」が交付(または記載事項変更)されます。
5. よくある質問(FAQ)
Q1: 「技術・人文知識・国際業務」ビザと「技能」ビザの違いは何ですか? A1: 「技術・人文知識・国際業務」は、主に大学等を卒業した方が、エンジニア、通訳、デザイナー、企画・営業等の職種に就くための資格です。一方、「技能」ビザは、外国料理の調理師、スポーツ指導者、航空機の操縦士など、特定の分野での熟練した技能を要する業務に就くための資格です。必要とされる学歴・職歴や業務内容が異なります。
Q2: 留学ビザでアルバイトはできますか? A2: 原則として、資格外活動許可を受ければ、週28時間以内(長期休暇期間中は1日8時間以内)のアルバイトが可能です。ただし、風俗営業等に係る活動は許可されません。許可なく就労したり、時間制限を超えたりすると、在留資格の取消しや退去強制の対象となることがあります。
Q3: 在留期間更新はいつ申請すればいいですか? A3: 現在の在留期間が満了する日の約3ヶ月前から申請が可能です。満了日を過ぎてからの申請は「オーバーステイ」となり、不法滞在として処罰の対象となりますので、余裕を持って申請してください。
Q4: 在留資格が「特定技能」から「技術・人文知識・国際業務」に変更できますか? A4: 可能です。ただし、「技術・人文知識・国際業務」の要件(学歴・職歴、業務内容、報酬額が日本人と同等以上であること等)を満たす必要があります。単なる資格変更ではなく、新たな許可申請として審査されます。
Q5: 永住権(永住者ビザ)を取得するための一般的な条件は? A5: 原則として、素行が善良で、独立した生計を営むに足る資産または技能を有し、その者の永住が日本国の利益に合すると認められることが必要です。具体的には、10年以上の継続在留(うち、就労資格等で5年以上)など、様々な要件が定められています。詳細は公式情報源で確認してください。
Q6: 在留カードをなくしたらどうすればいいですか? A6: 在留カードの紛失・盗難に気付いた日から14日以内に、最寄りの地方出入国在留管理局で「在留カード再交付申請」を行わなければなりません。再交付を受けるまで、常にその申請に係る受付票等(仮証明書)を携帯する必要があります。
6. リスクとコンプライアンス
- 虚偽の申請: 虚偽の書類や事実に基づく申請は、在留資格の不許可・取消し、退去強制、再入国の制限などの厳しい処分の対象となります。
- 資格外活動: 許可された在留資格の範囲外の活動(就労不可の資格でのアルバイト、許可範囲を超える業務など)は違法です。発覚した場合、処罰や在留資格の取消しにつながります。
- 在留期間の経過忘れ: 在留期間の満了日を過ぎた滞在(オーバーステイ)は不法滞在です。最長5年以下の懲役若しくは禁錮または300万円以下の罰金に処され、退去強制の対象となります。
- 住居地変更の届出義務: 転居した場合、14日以内に市区町村役場で住居地の届出を行うとともに、在留カードの裏面への記載(または新しい在留カードの交付申請)が必要です。これを怠ると罰則の対象となることがあります。
- この記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の事例に関する法的助言を構成するものではありません。具体的な申請については、必ず最新の公式情報を確認し、必要に応じて専門家(弁護士、行政書士)に相談してください。
7. 参考と出典
- 法務省 出入国在留管理庁: 在留資格一覧、各種手続きの説明、申請書ダウンロード
- 在留資格一覧表(法務省):
- 申請手続案内(法務省):
- 出入国管理及び難民認定法(e-Gov法令検索):
8. 関連トピック
- 在留カード
- 資格外活動許可
- 在留資格認定証明書
- 永住許可
- 帰化
- 出入国在留管理局の手続き案内